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ルノーRS10


ル・マン24時間レースをターボマシンで制したルノーの次なる目標は、F1世界選手権の制覇であった。78年中にF1マシンの開発をさらに強力に推し進めたルノーであったが、開発の主体はエンジンであった。だがRS01での参戦と同じ77年にはチーム・ロータスがベンチュリー構造のサイドポンツーンを備えるグラウンドエフェクトカーのタイプ78を投入し、翌78年にはより洗練されたタイプ79で選手権を制していた。ターボエンジンはF1で大きな武器となりえたが、それ以上に確かだったのはグラウンドエフェクトカーの戦闘力であった。
79年には他チームも同様のマシンを投入してくるのは間違いなく、ルノーでもグラウンドエフェクトカーの投入をするべくデザインを始めた。だが開幕戦までには間に合わず、新車が投入できたのは、ヨーロッパラウンドに移ってからの第5戦スペインGPとなった。



RS10は前作RS01の改良を務めたミッシェル・テツがデザインを、空力面は引き続きマルセル・ユベールが担当し、技術面の統括をRS01と同じくフランソワ・キャスタンが行った。ノーズやコクピット周りの雰囲気はRS01に似た雰囲気を持っているが、グラウンドエフェクトカーであるために前後タイヤ間に渡る箱型のサイドポンツーンを有している。ホイールベースは79年型のRS01より360mm長い2860mm、トレッドはフロントが195mm広い1720mm、リアが120mm広い1570mmとなった。画像はイギリスGPのRS10で、登場時とは若干仕様が異なる。



燃料タンクはコクピット後方に大型のものを一つ備えており、サイドポンツーン内には冷却機器が窮屈に押し込まれていた。モノコックはまだ開口部が大きく、グラウンドエフェクトカーの手本たるロータス79やウィリアムズFW07に比べれば剛性は低そうだ。



エンジンもRS01と同じく、ギャレット製ターボチャージャーを1基備えるV6ターボのルノーEF1を搭載した。このためエギゾーストはV型エンジンを搭載しながら1本になっている。



ドライバーは77年の参戦時から継続していたジャン-ピエール・ジャブイユに加えて、新たにルネ・アルヌーを加えた2カー体制となった。スポンサーは引き続きエルフがつき、マシンの全面に押し出される。エントラント名はエキップ・ルノー・エルフ。



ルノーからスポーツカー選手権に参戦していたジャン-ピエール・ジャッソーもRS10のテスト初期に参加していたようだ。



ヨーロッパラウンド初戦となる第5戦スペインGPでRS10が1台投入された。当然ながらこれはエースのジャブイユに与えられている。カラーリングは後の仕様と異なっており、コクピット後方の黒い帯にはグラデーション風の処理は無く、フロントウィング翼端板も黒い。またターボ用インテークは左側サイドポンツーンに存在する。ロールバーも高さが低くなっている。予選は9番手とまずまずの位置を得たが、レースでは21週でターボチャージャーからの排気漏れでリタイヤに終わった。



第7戦モナコGP。今回からルノーはエンジンのターボチャージャーをそれまでのものから小型にし、二つに増やしたツインターボのレイアウトに仕様を変更してきた。タービンはKKK製にスイッチした。このためターボチャージャーのエアインテークが右サイドポンツーン側面にも開口された。これらの改良でEF1は2.6バールの過給圧を掛け、およそ520HPに達していたようである。またジャブイユには若干軽量化した新車のRS11が与えられている。アルヌーはカウル一体型のリアビューミラーを好まず、やや大型で別体のミラーをカウルに装備した。だがエンジンとマシンの熟成は十分ではなく、予選はアルヌー19位ジャブイユ20位とグリッド最後列に沈む。レースは8週したところでアルヌーがブラバムのネルソン・ピケと絡んでリタイヤ。ジャブイユも走り続けてはいたがエンジンパワーの低下に見舞われ、完走扱いとはならなかった。



第8戦フランスGPはキャンセルされたスウェーデンGPのおかげで時間的な余裕もあり、ルノーはマシンのテストを行ってから挑むことができた。このレースからRS11のターボ用のエアインテークは開口部が拡大されたようだ。アルヌーに与えられた新車のRS12は開口部が小さい。



アルヌーのRS12は識別用に、コクピット前のルノーダイヤモンドの中心が黄色く塗られるようになった。



予選はポールポジションを得たジャブイユの隣にアルヌーとターボエンジンのルノーがフロントローを占める快挙。レースも期待が持たれたが、スタートでフェラーリのジル・ヴィルヌーブが猛ダッシュを見せてトップに躍り出た。アルヌーは逆にスタートで9位まで順位を落としてしまう。だが47週目にジャブイユがヴィルヌーブをパスして首位奪還。





アルヌーも追い上げを見せてこの時には3位まで位置を戻していた。間もなくレースも終わるという78週目にアルヌーがヴィルヌーブに仕掛け、これをパスした。だが翌周にはヴィルヌーブがハードブレーキングで横に並び、その後もサイドバイサイドのバトルを繰り広げる。最終的にはアルヌーはヴィルヌーブを抜くことが出来ず3位に終わった。
残念ながら1-2フィニッシュは果たせなかったが、結果を見ればルノーは地元フランスでのグランプリで、マシン・エンジン・ガソリン・タイヤの全てがフランス製、そしてフランス人ドライバーでの勝利という、輝かしい初勝利を収めることができたのである。



第9戦イギリスGP。勝利の勢いもそのままにジャブイユがまたしてもフロントローの2位を獲得。アルヌーも5位に続いた。だがレースではタイヤに不調を感じたジャブイユが緊急ピットインをしたが、このためにエンジンがオーバーヒートしてリタイヤとなった。アルヌーは特にトラブルもなく順位を上げ、2位表彰台を獲得。



第10戦ドイツGPも、ターボパワーでジャブイユがポールポジションを獲得。アルヌーはプラクティスからターボチャージャーの排気漏れがあり、症状は悪化していった。そのため予選は10位に沈んでしまった。レースは7周目にジャブイユがスピンしてエンジンストールし無念のリタイヤ。アルヌーもタイヤがバーストし9週でレースを終えた。



第11戦オーストリアGPもルノーは好調だった。アルヌーが自身初のポールポジションを獲得、ジャブイユも3番手に続いた。だがジャブイユはスタートでクラッチが壊れ順位を後退させ、最終的に26週でレースを終えた。アルヌーはガス欠を起こし6位でどうにか完走といまひとつの結果に終わる。





第12戦オランダGP。ジャブイユがRS11、アルヌーがRS12であるが、ターボ用インテークの違いがわかる。前戦に続いてポールポジションを獲得したアルヌーだったが、レースはオープニングラップでウィリアムズのクレイ・レガッツォーニと接触しリアサスにダメージを負いリタイヤ。4番手からスタートしたジャブイユも26週目にクラッチが壊れ、ルノー勢はダブルリタイヤに終わった。



第13戦イタリアGP。ルノーはジャブイユがポールポジションにアルヌー2番手とフロントローを独占、ターボマシンの優位をまたしても見せ付ける形となった。だがレースは13週目にアルヌーがミスファイアでリタイヤ、ジャブイユも終盤の45週目にエンジントラブルでリタイヤに終わる。





第14戦カナダGPも冴えないレースだった。新車のRS14がジャブイユに与えられたが、ターボ用インテークはRS12と同じで小さい。予選はジャブイユ7位、アルヌー8位という位置であったが、レースでは2台ともブレーキにトラブルが出た。アルヌーはその状態で走っていたが、14週目にアロウズのヨッヘン・マスに追突されコースアウトしリタイヤ。ジャブイユはトラブルのためにピットインした24週目にレースを終えた。



最終戦アメリカGP。アルヌー車だが識別用に黄色かった部分が無地に戻っている。予選はアルヌーが7位、ジャブイユ8位とそこまで良くはなかった。レースではまたしてもトラブルが起こり、ジャブイユはタイミングベルトが切れて24週目にリタイヤ。アルヌーは順位を上げて2位でフィニッシュし、最終戦を表彰台で締めくくることができた。



79年のルノーは2カー体制への拡大とグラウンドエフェクトカーの投入、ツインターボ化が功を奏して成績を上げることができた。特に地元レースで勝利を挙げられたのはチームにとっても喜ばしい事であったが、全体的にはまだトラブルが多く、せっかくのポールポジションが生かせなかったレースもあった。とはいえこのグラウンドエフェクトカー+ツインターボというマシンのパッケージは方向性として正しく、チームはさらなる改良を進めて翌年に挑むこととなる。またこの年から加入したアルヌーも速さがあり、獲得点数でジャブイユを上回ったことで有望なドライバーであることが証明された。



79年は第8戦フランスGP・第10戦ドイツGP・第11戦オーストリアGPの3戦でポールポジションを獲得し、同じくフランスGPで勝利を挙げることができた。これ以外に3つの表彰台と1回の6位入賞によって26点を獲得し、コンストラクターズランキングは6位でシーズンを終えた。



RS10は4台が製作された。RS01と異なり型式の下一桁を変えるようになっている。またRS10から連番で番号を振っているが、13は不吉とされるため欠番になっている。
RS10は第5戦スペインGPで投入され、第7戦モナコGPまでジャブイユ車だった。その後は第9戦イギリスGPを除いてスペアカーとなっている。
RS11は第7戦モナコGPでアルヌー車として投入された。第8戦フランスGPから第13戦イタリアGPまではジャブイユ車となっている。
RS12は第8戦フランスGPで投入され、最終戦アメリカGPまでアルヌー車だった。
RS14は第14戦カナダGPで投入され、最終戦アメリカGPまでジャブイユ車だった。

15/05/13 修正
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  1. 2015/05/06(水) 19:12:19|
  2. F1マシン
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