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BRM P160C

72年シーズンは新車P180をヨーロッパラウンドから投入したブリティッシュ・レーシング・モータース。だがこの車は操縦性に難が有り、レースでのパフォーマンスも旧型のP160Bに及ぶ物ではなかった。デザイナーのトニー・サウスゲートとデイブ・ワスはP180の改良に着手したが、改良が成るまでチームはP160Bを継続して使用せざるを得なかったのである。モナコGPでは幸運にもジャン-ピエール・ベルトワーズが勝利を挙げることができたが、P160Bでは戦闘力に不安があるのもまた確かだった。チームはP180の改良と平行して、かつてBRMで四輪駆動車のP67を手がけたマイク・ピルビームを招聘し、P160Bの改良を行わせることとした。



第6戦フランスGPで投入されたのがP160Cである。基本的にはP160Bを若干手直ししただけのマシンであり、大幅な変更が加えられたわけではない。デザインは前述のようにピルビームが担当した。P160Bからの変更点はオイルクーラーの移設である。P160Bでリアウィング下部に置かれていたオイルクーラーは、モノコック両サイドの後端に移動して箱型のフェアリングで覆われた。おそらくリア寄りの重量配分を修正する目的があったと思われる。またP160Bで装備されていたエンジン周りのカウルは取り外された。
エンジンはP180と同じく、ピーター・ウィンザー-スミスが手がけた、ショートストローク型のV12であるBRM P142 Mk3を搭載した。出力およそ450HPを発揮する。ギアボックスはP160Bと同様にBRM P161を組み合わせた。



P160Cがレースを走ったのは第7戦イギリスGPが初となる。1台のみ用意されたP160CはフランスGPに引き続きベルトワーズに与えられた。ベルトワーズは予選6位で中団の後ろに沈んでいたP160Bのピーター・ゲシンやジャッキー・オリバーよりずっといい位置だった。だがレースでは順位を落とし、11位で完走。画像はプラクティスかレースかは不明だが、P160Bと同じインダクションポッドを装備した状態も見受けられる。



第8戦ドイツGPで2台のP160Cが追加で投入され、ハウデン・ガンレイとレイネ・ウィセルに与えられた。予選はベルトワーズ13位、ウィセル17位、ガンレイ18位と振るわず。レースではウィセルが3週目にエンジントラブルでリタイヤしたものの、ガンレイが踏ん張って4位に入賞。ベルトワーズも順位を上げて9位で完走し、悪くない結果だった。



第9戦オーストリアGPはウィセルが欠場し、ゲシンが復帰。予選はガンレイが10位に食い込んだ以外はゲシン16番手にベルトワーズ21番手と下位に沈む。レースではガンレイが6位に入賞し、2戦連続でポイント獲得。ベルトワーズも頑張って8位まで順位を上げ、ゲシンも13位で完走という結果だった。インダクションポッドはP180の後期型も装備したスリムなタイプに変更された。



第10戦イタリアGPはベルトワーズがP180を使用したため、ガンレイ、ウィセル、ゲシンの3名がP160Cを使用した。しかし予選は相変わらずで、ウィセル10位、ゲシン12位、ガンレイ17位だった。



レースは71年ウィナーのゲシンが6位に食い込んで意地を見せたが、ガンレイは11位、ウィセルは12位に順位を落としてレースを終える。ゲシンのP160C-05はなぜか古いタイプのインダクションポッドを装備している。



第11戦カナダGPではP180が2台持ち込まれたため、P160Cを使用したのはゲシンとガンレイだった。予選12位からスタートしたゲシンは25週目にサスペンションが壊れリタイヤ。ガンレイは14位からスタートして10位でレースを終えた。



最終戦アメリカGPもカナダGPと同じく、ゲシンとガンレイがP160Cを使用する。予選はガンレイ17位、ゲシン28位と下位に沈んでおり、レースでは44週目にガンレイが、47週目にゲシンが
それぞれエンジントラブルでリタイヤに終わる。





72年は新車P180が失敗したことで、BRMはマシンの開発で余計な手間を強いられた。改良のおかげかP160Cは悲惨なP180よりはマシな成績だったが、予選では中位集団に留まり、レースでも運が良ければポイントを得られる程度のものでしかなかった。結局72年のBRMは潤沢な資金を得ながら、ベルトワーズがモナコで幸運な1勝を挙げたに留まってしまったのである。マシン開発を主導してきたトニー・サウスゲートは新チームのシャドウに移籍してしまい、チームは重要な戦力を失う。マールボロの支援は継続することが決まり、エースドライバーのベルトワーズも残留することになったが、72年シーズンのBRMは全く冴えないまま終わってしまった。



予選最高位は第7戦イギリスGPの6位、決勝最高位は第8戦ドイツGPの4位でガンレイによるものだった。72年はP160Bの得点も合わせて合計14点を獲得し、コンストラクターズランキングはマトラをどうにか上回って7位でシーズンを終える。



73年もブリティッシュ・レーシング・モータースはフィリップモリス社からマールボロのブランドで支援を受けるが、Bチームを解散して3カー体制へと縮小したのが大きな変化であった。またデザイナーのトニー・サウスゲートとデイブ・ワスは揃って新チームのシャドウへ移籍してしまったため、チーフデザイナーにはP160Cを手がけたマイク・ピルビームが抜擢された。
マシンは前年に投入したP160Cをピルビームが改良したP160Dを投入することとしたが、改修の優先度が低かったのか1台がP160Cのまま開幕戦に持ち込まれている。リアウィングだけは翼端板の面積を拡大した新タイプが装備された。
エンジンも前年と変わらず、およそ450HPのBRM P142 Mk3を搭載した。ギアボックスもBRM P161を装備する。
ドライバーはジャン-ピエール・ベルトワーズが残留したが、ピーター・ゲシンは契約更新ならずチームを離脱。ハウデン・ガンレイはシートを得る予定であったが、マーチを解雇されたニキ・ラウダが資金を持参する約束を交わしたため、シート争いに敗れた。スポンサーは前述の通りマールボロが支援を継続し、マールボロBRMの名でエントリーする。



開幕戦アルゼンチンGPではサードドライバーのラウダにP160Cが充てられた。ファクトリーではP160Eの改修が進められていたのか、この車だけがウィングノーズのままだったのである。予選は13位に位置したラウダだったが、レース中に油圧が低下し66週目にリタイヤに終わる。



第2戦ブラジルGPも13番グリッドを得たラウダ。レースはトップから2週遅れの8位に終わった。



あくまでP160Cは数を揃えるだけの間に合わせに過ぎず、P160Dも73年規定が施行されるヨーロッパラウンドまでの繋ぎであった。マシンの準備ができた第3戦南アフリカGPからラウダにもP160Dが与えられ、P160Cは役目を終えたのである。予選は2戦とも13位、決勝最高位は第2戦ブラジルGPの8位であった。




P160Cは5台がP160Bから改修された。
P160C-01はP160B-01から改修され、第6戦フランスGPでベルトワーズ車として投入された。このレースでは使用されなかったが、その後はロスマンズ50000までベルトワーズ車だった。第11戦カナダGPと最終戦アメリカGPはゲシン車だった。73年開幕を前にP160Dに改修されている。

P160C-03はP160B-03から改修され、第9戦オーストリアGPでスペアカーとして投入された。第10戦イタリアGPはウィセルが使用している。73年開幕を前にP160Dに改修されている。

P160C-04はP160B-04から改修され、ロスマンズ50000でガンレイ車として投入された。73年にP160Dに改修されている。

P160C-05はP160B-05から改修され、第8戦ドイツGPでウィセル車として投入された。第9戦オーストリアGPと第10戦イタリアGPでゲシンが使用した後、ワールドチャンピオンシップ・ビクトリーレースではヴァーン・シュパンが使用している。
73年は開幕戦アルゼンチンGPと第2戦ブラジルGPでラウダ車だった。その後P160Dに改修されている。

P160C-06はP160B-06から改修され、第8戦ドイツGPでガンレイ車として投入された。最終戦アメリカGPまでガンレイが使用し、ワールドチャンピオンシップ・ビクトリーレースではゲシンが使用している。P160Cでは唯一、73年仕様にアップデートされなかった個体である。
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  1. 2014/06/30(月) 23:23:47|
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