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BRM P138

68年はP126をシーズン開幕から投入したブリティッシュ・レーシング・モータースであったが、この車は外部で製作された車であり、性能面は別としてチームも不満があったらしい。その次に投入されたP133もBRM製ではあったが、これも設計はP126と変わっておらず、BRMの関わりが少ないマシンであった。その間にチームでは新型ギアボックスの設計が行われており、これを搭載するニューマシンの準備が進められていたのである。



68年の第9戦イタリアGPで投入された新車がP138である。デザインはトニー・ラッド指揮の元、デザイナーのピーター・ライトが担当した。基本的にはP133の小改良型で、レン・テリーがデザインしたP126の延長線上にあるマシンである。P138のP133に対する最も大きな変更点は、ギアボックスがヒューランド製からBRMの内製であるBRM P131を搭載したことである。これに対応して、エンジンベイ周辺の形状が若干変更されているようだ。また軽量化もなされ、車重はP133より25kgも軽量な540kgとなった。
エンジンはP133に引き続き、BRM製の2バルブV12であるP101を搭載した。エントラント名はオーウェン・レーシング・オーガニゼーション。



イタリアGPではペドロ・ロドリゲスがニューマシンを使用した。予選では15番手を得たロドリゲスだったが、レースは22週目にエンジンが壊れリタイヤに終わる。



第11戦アメリカGPではスペアカーとして持ち込まれたP138だったが、インディ500ウィナーのボビー・アンサーがスポット参戦することが決まりP138を与えられた。ロドリゲスはP133を使用しているが、新車を信用していなかったのかもしれない。



アンサーは予選19位を獲得したが、35週目にエンジントラブルでリタイヤ。

P138の投入はシーズンの後半戦となってしまい、あまり成績の向上には寄与することができなかった。またP126シリーズの持病でもあるエンジントラブルが付きまとい、信頼性はそれほど高いものでもなかった。予選最高位は15位でロドリゲスが記録した。決勝では完走を記録することはなくシーズンを終える。





68年はとりあえず自製ギアボックスを装備するP138を投入したブリティッシュ・レーシング・モータース。だがチームの財政は次第に傾きつつあり、オーナーであるアルフレッド・オーウェンの体調も芳しくない状況であった。このような状況の中、マシンは69年シーズンも継続してP138をレースに投入することとなった。エンジンも引き続き、BRM P101を搭載する。ギアボックスもP131で変わりは無い。



ドライバーは新たに、ホンダが撤退してシートを失った64年ワールドチャンピオンのジョン・サーティースを迎え入れた。だがこのためにナンバーワンドライバーが二人になることを避けたのか、前年何度か表彰台を得てポイント獲得の原動力となったペドロ・ロドリゲスはチームを追われてしまった。セカンドドライバーにはチーム・ロータスに所属していたジャッキー・オリバーが移籍してきている。エントラント名はオーウェン・レーシング・オーガニゼーション。



開幕戦南アフリカGP。リアウィングは若干大型化したが、それ以外は68年と変わらないようだ。P138は新たに加わったサーティースが使用している。画像はこのレースで投入された卸し立ての新車であるP138-02だが、これはサーティースに使用権がありスペアカーだった。セカンドのオリバーは旧型P133を使用した。予選は18番グリッドと沈んだサーティースだったが、レースも振るわずエンジントラブルでリタイヤ。



非選手権戦のレース・オブ・チャンピオンズでサーティースにのみ新型エンジンのP142が投入されたが、第2戦スペインGPからオリバーにもこのエンジンが回された。P142は吸排気のレイアウトを再設計しており、エギゾーストがバンク間に配置されているのが特徴である。出力およそ420HPとパワーアップを果たしたが、その代償に燃料消費は増えたようだ。P138も燃料タンクを拡大する改修を受けており、コクピット側面下部に四角いタンクが張り出すようになった。ホイールベースは12mm、前後トレッドはそれぞれ26mmと77mm狭くされたようだ。
9番グリッドからスタートしたサーティースは5位に入賞、2点を得る。



第3戦モナコGP。相変わらずP138はサーティース専用で、スペアカーも同様だった。エンジン換装によって大型化した燃料タンクがよくわかる。フロントにはウィングを増設しているが、これはやがてレギュレーションで禁止されることとなる。
流石は元チャンピオンか、予選6番手を得たサーティースだったが、9週目にギアボックスが壊れ入賞の機会を逃す。



第4戦オランダGPで、ニューマシンP139が持ち込まれた。だがこれはスペアカーとして僅かに走ったに留まり、サーティースはP138をレースカーに選択している。予選12位からスタートしたサーティースは9位で完走。このレースからレギュレーションの関係で小型のウィングを装備するようになった。

第5戦フランスGPをチームは欠場した。なぜならば技術面を取り仕切っていたトニー・ラッドがチームを離脱してしまったのである(どうやら新車P139が原因のようだが)。音頭を取る人物がいなくなったことでチームは身動きが取れなくり、体制を立て直すためレースに出ることを見合わせるしかなかったのだった。



チームの地元である第6戦イギリスGP。サーティースが新車P139を使用したため、オリバーにお下がりのP138が与えられた。これでようやくオリバーはP133とおさらばである。オイルクーラーはリアウィングのエレメント部分に移設されて冷却効果を高めようとしているようだ。予選13位を得たオリバーだったが、19週目にギアボックスが壊れリタイヤに終わった。



第10戦アメリカGPでは、スポット参戦したジョージ・イートンにP138が与えられた。彼はフォーミュラAに参戦していたがF1はこれが初めてで、予選は最下位の18位を得る。だがレースでは76週目にエンジンが壊れリタイヤ。





69年シーズンのBRMは混乱と変革の最中にあり、チームを主導してきたアルフレッド・オーウェンは心臓発作を起こすなど体調が良くなかった。これによりマネージャーにルイス・スタンレーが就任したが、シーズン中にはトニー・ラッドがチーム内での関係悪化から離脱してしまう。サテライトチームのレッグ・パーネルからティム・パーネルを起用し、チーム体制の安定化を図ったチームだったが、空力を中心に担当したデザイナーのピーター・ライトもスペシャライズド・モールディングへ移籍してしまった。さらに60年代初頭からエンジンの設計を担当してきたジェフ・ジョンソンも離脱し、相次ぐエンジニアの離脱にチームはその補強に迫られる。ひとまずはデザイナーのトニー・サウスゲートがチーフデザイナーとなり、以後のマシンについてを手がけていくことが決まった。だがこれらの動きの中で、元チャンピオンのサーティースは思うようにならないチームに見切りをつけ、自分の好きなように出来る自分のチームを設立するためにBRMを去ってしまった。ドライバーを確保することを考えたマネージャーのスタンレーは、スポット参戦したイートンを口説き落として残留させることに成功する。



予選最高位は第3戦モナコGPの6位、決勝最高位は第2戦スペインGPでの5位で、いずれもサーティースによるものだった。69年は合計7点の内2点をP138で獲得している。


P138は2台が製作された。
P138-01は68年の第9戦イタリアGPでロドリゲス車として投入された。第11戦アメリカGPではアンサーが使用し、最終戦メキシコGPではスペアカーだった。
69年はスペアカーだったレース・オブ・チャンピオンズを除いて、開幕戦南アフリカGPから第3戦モナコGPまでサーティース車だった。第6戦イギリスGPと第7戦ドイツGPはオリバーが使用し、第8戦イタリアGPでスペアカーとなっている。第9戦カナダGPではビル・ブラックが、第10戦アメリカGPではイートンが使用した。

P138-02は69年の開幕戦南アフリカGPでスペアカーとして投入された。レース・オブ・チャンピオンズと第4戦オランダGPでサーティースが使用したが、第2戦スペインGPと第3戦モナコGPではスペアカーとなった。
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  1. 2014/04/01(火) 02:45:34|
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