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ルノーRE30B


81年はほぼ新型と言えるエンジンと、ニューマシンRE30によって3勝を挙げることができたルノー・スポール。だが信頼性の不足とドライバーのミスが重なり、その勝利をチャンピオンの獲得に繋げることはできなかった。ルネ・アルヌーは勝利を挙げることはできなかったものの、新加入のアラン・プロストが81年の勝利を全て挙げたことは好材料の一つであり、一段と改良の進むターボエンジンも合わせて、ルノーは82年シーズンのチャンピオン獲得を狙うのである。



82年シーズンを戦うために用意されたニューマシンがRE30である。型式の通り、ルノーが前年に投入したマシンであるRE30の改良型となる。主な変更点は82年の規定変更に基づくもので、車高6cm規定の撤廃によるサイドスカートの変更と、ハイドロニューマチックサスペンションの撤去が主な違いである。外観上はノーズ周りのカウル形状が変更されており、RE30に比べてスマートになった。カラーリングも若干変更されており、ノーズの白い塗り分け部分が増えた。車体は最終型のRE30より10kg軽い、585kgとなっている。デザインはRE30に引き続きベルナール・デュド指揮の下、ミッシェル・テツとマルセル・ユベールが担当した。



エンジンは前年に投入したアルミブロックの改良型ルノーEF1を搭載した。KKK製のターボチャージャーを2基備え、2.8バールの過給圧からおよそ600HPを発揮する。
ドライバーも前年から継続して、ルネ・アルヌーとアラン・プロストのフランス人コンビを起用し、スポンサーも引き続きエルフがつく。エントラント名はエキップ・ルノー・エルフ。



開幕戦南アフリカGP。スペアカーのRE34BにはSEP社製のカーボンディスクブレーキが装着されテストされた。予選はアルヌーがポールポジション、プロストが5番手を獲得。レースはアルヌーが順位を落としたものの、逆にポジションを上げたプロストがシーズン開幕戦を制した。アルヌーも3位表彰台とルノーは好調な滑り出しを見せる。



第2戦ブラジルGP。画像はプロストのRE36Bで、識別用にノーズコーン先端は少しだけ赤く塗られている。予選ではプロストがポールポジションを獲得し、アルヌーは4番手を得た。アルヌーは21周目にアクシデントでリタイヤしたが、プロストは3番手に順位を落としての表彰台獲得。ところがレース後、最低重量を下回っていたとして1位のネルソン・ピケと2位のケケ・ロズベルグの成績が抹消され、プロストが繰り上がりで優勝という裁定が下ったのであった。





第3戦アメリカ西GPもセカンドローの3位にアルヌー、4位にプロストがつけて好調を見せるルノー。だがアルヌーは5週目にアクシデントでリタイヤ。プロストもブレーキのトラブルからクラッシュしてしまい10週目にリタイヤと、早々に2台ともが消えてしまった。アルヌー車はノーズ先端が白、プロストは赤のアクセントが入るのが序盤戦の仕様である。



第4戦サンマリノGPではブラジルGPの裁定を巡りFOCA側のチームがボイコットを決定したため、総数14台でのレースとなった。RE30Bはカラーリングに若干変更があり、プロスト車の識別用の赤は大幅に面積を増やした。アルヌーは変わらず白のままである。ルノー勢はフェラーリの2台を従えてフロントローにつけ、アルヌーがポールポジションにプロストが2位という位置だった。



だがレースはプロストが6周目にエンジントラブルでリタイヤ。アルヌーも44週目になったところで、やはりエンジントラブルでリタイヤに終わった。台数の少ないレースで勝ちを拾えるチャンスを、ルノーは逃してしまったのである。プロストはニューシャシーのRE38Bを使用したが、これは本来アルヌー用だったらしくノーズコーンが白い。



第5戦ベルギーGP。プロストが乗ったのはRE38Bだが、ここでもノーズが白いところを見ると本来はアルヌーのTカーという扱いのようである。予選はアルヌーがポールポジション、プロスト2番手と続く。ジル・ヴィルヌーブの事故死でフェラーリが撤退しライバルが減ったレースとなったが、アルヌーは7週目にターボのコンプレッサーが壊れリタイヤ。プロストは59週目に単独スピンしてリタイヤと、ルノーはまたしてもチャンスを逃してしまった。



第6戦モナコGPでは新型のサイドポンツーンを投入した。EF1も燃料噴射システムのサーボモーターに日本製のコンピューターで制御するモーターを採用したが、これが壊れやすく逆にルノーチームを苦しめることとなる。ここではアルヌーがまたしてもポールポジションを獲得。プロストは4番手にあった。だがレースは14週目にアルヌーがスピンしてリタイヤ。プロストはその後も走り続けていたが、終盤の73週に単独クラッシュしリタイヤ、7位完走扱いでレースを終える。



デトロイトで開催された第7戦アメリカGP。アルヌーの識別用にノーズコーンは青いアクセントが入るようになった。ここでポールポジションを獲得したのはプロストだった。一方のアルヌーはタイムが出ず15番手に沈む。決勝はプロストがレースをリードしたが、54週目に燃料系統のトラブルでストップしリタイヤ。アルヌーは順位を上げたが10位でレースを終え、ルノー勢は冴えないレースが続く。



第8戦カナダGP。プロスト車の識別色は赤で変わらないが、塗り分けはアルヌーのものと揃えられている。これはおそらくデトロイトからなされていたと思われる。ライバルのフェラーリは前戦に続き1カーでルノーには有利な展開だったが、ポールポジションをフェラーリのディディエ・ピローニに奪われアルヌーが2位、プロスト3位という予選結果だった。レースは28週目にアルヌーがスピンしてリタイヤ。プロストも30週目にエンジントラブルで脱落と、ルノーはダブルリタイヤでレースを終えた。



カナダGP後に行われたブランズハッチでの合同テスト。ルノーはRE30Bに計測機器を積んでテストしたが詳細は不明。ノーズが無地なのでおそらくファクトリーに残されていたRE38Bと思われる。左リアタイヤ前のウィングレットは計測機器のせいか、後付けのものになっているようだ。



第9戦オランダGPは新型のウェストゲートを投入した。予選ではアルヌー、プロストが1-2でフロントローを占めた。ところが21周目にアルヌーのRE37Bはフロントサスペンションが壊れ、ホイールが脱落してクラッシュしてしまう。このアクシデントでアルヌーはリタイヤし、RE37Bはオシャカになった。プロストも33週目にエンジンが壊れ、ルノー勢は前戦に続きダブルリタイヤ。



第10戦イギリスGPはルノー勢が中団近くに沈み、アルヌーが6番手にプロスト8番手という位置だった。レースはスタート直後のアクシデントでアルヌーがリタイヤに終わってしまうが、プロストが少し順位を上げて6位に入賞し1点を得る。



フランス国営企業のワークスチームであるルノーにとって、地元である第11戦フランスGPで負けは許されない。チャンピオンシップはフェラーリがリードしていたが、プロストは19点で5位にあった。チームはポイントを稼いでいたプロストのランキングを少しでも押し上げるため、アルヌーに対してプロストを先行させるよう命じ、アルヌーもこの条件を呑んだ。
RE30Bには新型のフロントサスが投入され、チームは何が何でも勝利を取るつもりであった。予選は地元の意地にかけて2台のRE30Bがフロントローを独占し、アルヌーがポールポジション、プロストが2位についた。だがレースではチームの想定に反し、リードを奪ったアルヌーが15秒以上の差をプロストにつけて、そのまま勝利してしまったのである。チームオーダーを無視されて自身の勝利を奪われたプロストは憤慨し、以後2人のドライバーの関係は修復不能なものになってしまう。結局1-2フィニッシュを得た以外には、チームには何もいい物の残らない地元レースであった。



第12戦ドイツGP。ここでは新車のRE40B投入に併せて、カーボンブレーキが投入された。土曜予選では前日にトップタイムをマークしたピローニがプロストに追突し大クラッシュ。決勝グリッドでポールポジションだったのはフェラーリのピローニだったが、彼は予選のアクシデントで重傷を負いレースを欠場した。その隣に2番手のプロスト、3位アルヌーとルノーの2台が続く。レースはプロストが14週目に電気系統のトラブルでリタイヤ。アルヌーはトップから15秒遅れた2位表彰台でレースを終えた。



第13戦オーストリアGP。フェラーリに続き力をつけてきたBMWターボを搭載するブラバムがフロントローを獲得し、プロストがそれに続く3位だった。アルヌーは5位でプロストの後ろに位置した。レースでは16週目にターボチャージャーのトラブルでアルヌーがリタイヤ。プロストも48週目にフューエルインジェクションが壊れストップし、8位完走扱いでレースを終えた。



ディジョンで開催された第14戦スイスGP。フランスのサーキットということもあってか、プロストがポールポジションにアルヌーが2位とルノーがフロントローを占める。レースは2台とも特に問題なく走っていたが、75週目にアルヌーがフューエルインジェクションのトラブルでストップ。プロストもウィリアムズのケケ・ロズベルグに抜かれて順位を落とし2位表彰台という結果であった。



第15戦イタリアGPの直前、83年のレースシートをアルヌーが獲得したという発表がフェラーリから出された。チームメイトとの仲が悪化し、またチームもプロスト寄りになっていたことで彼はルノーを出て行くことを決めたのである。予選はフェラーリとブラバムが4位までを占め、プロストが5位、アルヌー6位とルノーにとっては苦しい展開となる。レースはまたしてもフューエルインジェクションのトラブルで27周目にプロストがリタイヤ。アルヌーはタンベイらをかわしトップに躍り出ると、移籍への手土産とばかりにリードを保って勝利を飾った。その一方、ここでまさかのノーポイントに終わったプロストはチャンピオンの芽を失うこととなる。



最終戦ラスベガスGPはプロストがポールポジション、アルヌー2番手とルノー勢がフロントローを独占。だがアルヌーは20週目にエンジントラブルでリタイヤ。プロストもマシンの振動が徐々にひどくなり、順位を落としてどうにか4位入賞が精一杯だった。



82年のルノーも速さはあった。フロントローを占めたのだけでも6回を数えていたし、ポールポジションを何度も獲得した。だがレースではエンジン周りのトラブル(特に燃料噴射システムのサーボモーターの壊れやすさは致命的であった)が多発し、せっかくの速さを生かせないレースの方が多かった。またシーズン後半にはプロストとアルヌーの仲も悪化し、シーズン開幕時の2連勝という好調さが嘘のようなシーズンとなってしまったのである。



82年は2人のドライバー合わせて10回のポールポジションを獲得し、プロストとアルヌーのそれぞれが2勝ずつを挙げたことで62点を得た。だがコンスタントに入賞したフェラーリとマクラーレンにポイントで負け、チャンピオンシップ制覇は果たすことができなかった。コンストラクターズランキングは前年と同じ3位でシーズンを終える。



RE30Bは1台がRE30から改修され、6台が新造された。モノコックの合計数が10台を超えたため、40番台まで車体番号が到達してしまっている。
RE34BはRE34から改修され、開幕戦南アフリカGPでスペアカーとして使用された。第6戦モナコGPから第8戦カナダGPまではプロスト車となっている。

RE35Bは開幕戦南アフリカGPでプロスト車として投入された。第4戦サンマリノGPとプロストが使用した第9戦イギリスGPとを除き、第2戦ブラジルから第11戦フランスGPまでスペアカーとなっている。

RE36Bは開幕戦南アフリカGPでアルヌー車として投入された。第2戦ブラジルGP・第3戦アメリカ西GP・第9戦オランダGP・第11戦フランスGPと第12戦ドイツGPはプロストが使用し、第4戦サンマリノGP・第10戦イギリスGP・第13戦オーストリアGP・第15戦イタリアGPはスペアカーとなっている。

RE37Bは第2戦ブラジルGPで投入され、第9戦オランダGPまでアルヌー車だった。オランダGPのクラッシュで損傷しレースを退いている。

RE38Bは第4戦サンマリノGPで投入され、第5戦ベルギーGPまでプロスト車だった。ベルギーGPでの損傷を修理した後、第11戦フランスGPから第13戦オーストリアGPまではアルヌー車として使用された。第12戦スイスGPはスペアカーとなっている。

RE39Bは第10戦イギリスGPでアルヌー車として投入されたが、そのレースでクラッシュしレースを退いた。

RE40Bは第12戦ドイツGPでスペアカーとして投入された。第13戦オーストリアGPから最終戦ラスベガスGPまでプロストが使用している。その後83年シーズンを前にRE30Cに改修された。
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  1. 2015/08/30(日) 17:57:46|
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