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アルファロメオ179_◆・・・アルファロメオ179・現存車の差異

◆・・・アルファロメオ179・現存車の差異

現在インターネットや書籍で確認できる179を調査した。なおこれ以外に80年型の1台がかつて日本にいたことが判明しているが、現在消息不明である。


■179.001あるいは002

Alfa Romeo 179_21

トリノ自動車博物館所蔵の179。カラーリングは82年のものになっているようでオリジナルではない。ノーズコーン先端で支持するフロントウィングは81年型だが、サイドポンツーンの側板形状から80年型の車体とわかる。サイドスカートは失われているようだ。シャシーナンバーは不明だが、ロールバー下部に丸穴の開いた板材がモノコックに打ち付けられているのが確認できる。これはコクピット開口部が広い179.001から004までの特徴だが、後述する003と004は改修でその特徴が消失しているため、この車は残る001か002であることが推測できる。



■A.R.179-03 <- 179.003

Alfa Romeo 179_22

マルボロコレクション所蔵の179だが、売りに出されているようだ。外観的には80年までのタイプだが、車高は異様に低いことから81年に投入された車高調整システム装備のタイプ(本ブログで言うところの179D)であることがわかる。カラーリングはマクラーレンMP4風でオリジナルではない。


Alfa Romeo 179_23

モノコックを写した画像は確認できないが、コクピット内を見ると側面のパネルがメーターパネルの高さまであり、80年後半の179Bと同等の仕様になっている。ステアリング左下にはトグルスイッチが付いたスイッチボックスがあるが、これは車高調整システム装備で取り付けたようだ。


Alfa Romeo 179_24

車体番号は金属片のプレートが貼られているが、ナンバーは不思議なことにA.R.179-03となっている。元々は179.003だったはずだが、81年の再投入時に各部を改造し、モノコックも179Bと同等のタイプに改造したようだ。プレートとスイッチボックスのリベットは同じ時期に打ったようで、他のリベットとは色合いが違う。ナンバーが奇妙な点は後で述べる。


■179B.04 <- 179.004

Alfa Romeo 179C-004

現在もイベントで盛んに走っている個体である。2014年頃に売却され現在は80年のカラーリングを纏っているが、モノコック周りは81年のままになっている部分もある。

Alfa Romeo 179_27

モノコック外観は179Bと同様である。ただし後からコクピット側面にパネルを継ぎ足したため、そのラインはやや歪になっている。179.006と比べられたい。モノコック開口部は179Bに比べて広がっているが、おそらくアンドレッティ用に多少は居住性を良くしようとしたものと考えられる(現役時はアンドレッティが主に使っていた)。


Alfa Romeo 179_25

コクピット内を見ると、同じ80年型を改造したA.R.179-03と仕様が似ていることがわかる。左側には同じ形状のスイッチボックスがあるが、カーボン製になっている理由はわからない。スイッチ数も03に比べると少ないが、当時の画像から判断すると81年は車高調整システムを装備していなかったと思われる。


Alfa Romeo 179_26

車体番号は金属片のプレートが貼られるのは他と同様であるが、番号は179B.04となっている。元々は179.004のはずだが、やはり81年の再投入時にモノコックを改造して番号を打ち替えたらしい。


■179.006

Alfa Romeo 179_28
Alfa Romeo 179_29

走行可能な状態にはあるらしい179。81年のカラーリングでおそらくほぼ当時のままと思われる。モノコックは当初から強化型で、燃料タンク部分がカーボンファイバーで補強されているのも80年の製作時からのようだ。


Alfa Romeo 179_30

コクピット内にはスイッチボックスは無く、ステアリング左下にスイッチがいくつか装備されるのみである。


Alfa Romeo 179_31

シャシーナンバーも179.006とあり、オリジナルを保っているようである。


■179.02あるいは03

Alfa Romeo 179_32

08年頃にはヒストリックレースへの参加が確認されていた個体。車体の特徴的には81年末期の179E仕様であることがエギゾーストなどからわかる。ロールバーは背の高いものに交換されておりオリジナルではない。


Alfa Romeo 179_33

一見すると鈴鹿Sound of Engineに参加していた179-04によく似ているが、モノコック先端のリザーバーを収納している穴の形状が真円で、下が直線の179-04とは違う個体だとわかる。


■179.04

Alfa Romeo 179_34

99年のクラシックカーイベントに参加していた81年型の179Cであり、それ以前から日本にいたような節がある。このイベント以後の消息は確認できていない。車体はかなり奇妙な特徴を持っており、他に無い外観をしている。サイドポンツーンは側面に凹みがあるので一見すると179Eだが、エギゾーストの露出は無くポンツーンの高さも179Eより高く、179Cと同じようだ。さらに側面にはNACAインテークが装備される。ポンツーン内にはインテークから伸びるエアダクトが装備されているのもレーシングオン誌で確認できる。サスペンションは路面と平行で、停止状態でも逆ハの字になる179Eとは異なる。アッパーアームにも81年途中で施された補強は存在しない。ノーズコーンはウィングがノーズの上に載る初期型を装備している。


Alfa Romeo 179_35

サイドポンツーンと並ぶ特徴はコクピット内で、ステアリング左下に装備されるスイッチボックスが存在せず、モノコックに直に取り付けられたトグルスイッチの数は179Eよりも少ない。これらの特徴から車高調整システムは装備していないと考えられる。シャシーナンバーは旧型と同じ金属片にナンバーが刻まれるタイプで、179.04となっているのが確認できる。ギアボックス上にはオイルクーラーが存在するのももう一台の179-04とは異なっているので、やはり別の個体である。全体的に179Cでも初期型のスタイルを多く残しており、01を除いてほぼ全車が車高調整システムと改良されたカウルを装備していた81年型モノコックのシャシーの中では奇妙に思えるが、実際は初期型のままシーズン中にレースを退いた個体が1台だけ存在する。


Alfa Romeo 179_36

それがターボエンジンのテスト用に製作された179Tである。アウトスプリント誌の表紙を飾ったのが81年8月号であり、7月頃には既にレースの現場から引き揚げられて改装されていたと思われる。画像は初期の仕様だが、車高は高くサイドポンツーンも高さのある179C仕様で179.04と近似している。またポンツーンにはほぼ同じ位置に四角いエアインテークが設けられている。179.04の画像のNACAインテークから伸びるダクトから推察するに、おそらく81年シーズンはターボエンジンのテストベッドとして使用され、その後もカウルに変更を加えられていたものなのだろう。どのような経緯で日本に渡ってきたのかは不明である。


■179-04


Alfa Romeo 179_37

00年頃から日本に存在し、しばしばイベントに参加していた個体であり、2016年の鈴鹿Sound of Engineに現れた。おそらく81年に追加製作されたシャシーで、81年型モノコックでは最後に作られたものと思われる。外観は179E仕様で、81年終盤の姿をしている。




シャシーナンバーはプレートが金属片ではなく182などに見られるアウトデルタの文字が入ったしっかりとしたものである。おそらく179Eを新造して179B.04を置き換えるため、81年シーズン中盤以降で新たに製作されたと思われる。


■179-01

Alfa Romeo 179_11

カーボンファイバーモノコックを持つ179Fの1号車で、アルファロメオが所蔵している。外観は81年末期の179Eと同様でコクピット内の色で見分けるしかない。


■179-02B

Alfa Romeo 179_12

ドニントン・ミュージアム所蔵の179Fで、外観は182をしている。シャシーナンバーはグランプリ特集によれば179-04や182と同じアウトデルタの書式をしたプレートがステアリング右側に貼り付けられているのが確認できる。これは182と同じ位置である。02Bの番号の通り、当初から182のテストカーとして製作されたと推測できる。



***なぜこのようなナンバーの重複や打ち替えが起きているのか?

レースで使用する場合にも、車両のオーナーは輸出先の税関に書類(カルネ)を提出しなければならないらしい。これがなければマシンは輸出物品として関税が掛けられてしまう。ただしカルネを提出して一時的な使用の後に引き上げるというのであれば、税金は免除される、という仕組みがある。かつてはBRMやロータス、マーチ、マクラーレンといったチームが損傷したモノコックを廃棄して新たなモノコックを製作した場合にも、廃棄した車の書類を流用する目的で同じナンバーを与えることがあった。2台が存在する179-04の場合もそれが該当するのだろう。また旧型改造シャシーがナンバーを打ち替えられた件だが、これも書類を流用する目的で行われたと思われる。179.004は既に81年型の179.04が存在するため、モノコックを改造した際に179.04と同一の車と税関に申請するために179B.04にしたのだと思われる。179Bになっているのはチーム内での判別もあるのではないだろうか。同様に179.003も179.03が既に存在していたので、改造と同時にA.R.179-03に打ち替えたと考えられる。少なくとも数字だけ見ればどれも179.04と03であるし、税関の職員が前の国で使ったシャシーが同じかどうかを判断することはほぼ不可能である(する必要性も無いと思うが)。179Bにしなかったのはこの個体が車高調整システムを装備してサイドポンツーンも改造した179D仕様で、179Bとは仕様がかけ離れていたことも関係するのではないかと思うが、詳細は謎である。179.006は81年型モノコックに06が存在しないため、ナンバーの打ち替えも起こらず新規で書類を作ったと思われる。

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  1. 2017/01/13(金) 23:30:14|
  2. F1:資料的な何か
  3. | コメント:6
<<アルファロメオ179_◆・・・81年各レース毎のマシン解説 | ホーム | アルファロメオ179_◆・・・年次による各部の違いと判別>>

コメント

毎度の詳細なご賢察お疲れ様です
しかしよくわかりますねぇ・・・
こんなの考えてたら頭ごちゃごちゃになりそうです
とりあえず自分だったらとりあえず、イタリアだからこうなの、OK?
で納得しそうなレベルです

結局RacingON掲載の179-04ですが、今どこにいるんでしょうね
掲載時は古い取材ネタ使ったんでしょうか?
  1. 2017/01/14(土) 14:46:52 |
  2. URL |
  3. 乙tus107 #-
  4. [ 編集 ]

永遠の謎?

更新お疲れ様です(´▽`)

04が重複している理由は想像がつきましたが、書類を流用していたとなると、実質的には確認できるデータが無いということなのかな・・・と、思いました。

まぁ、アルファロメオの社内には製造データが保管されているのかもしれませんが、外部の人間が調べるとなると限界があるのかもしれませんね・・・どこまで閲覧できるのかはわかりませんが。

もしかして、この件は迷宮入りの永遠の謎なのでしょうか(。´・ω・)?
  1. 2017/01/14(土) 19:49:08 |
  2. URL |
  3. ぽこぽこ #-
  4. [ 編集 ]

リサーチお疲れ様デス。
うーん…仮にもワークス…ソレも国営企業…苦しかったのですかね…
当時のメジャーな選手権レース…何れもホモロゲ専用車を400台なり1000台創らないと土俵に上がれない。となるとF1しか残されていなかったのですかね…
  1. 2017/01/15(日) 17:48:55 |
  2. URL |
  3. 1418gr5 #ZdfQhLTQ
  4. [ 編集 ]

乙tus107さん

ほんと179はいろんな要素がありすぎて分かり辛いですね。

>結局RacingON掲載の179-04ですが、今どこにいるんでしょうね
所在不明です。オーナー氏は他にもレーシングカー
所有してるみたいですが、179Cは見当たらないです。

>掲載時は古い取材ネタ使ったんでしょうか?
そうです。あの写真ほぼ全部昔のオートテクニックのものです。
フロントサスに補強が入っている写真があるので、
それだけは近年に179-04(SoEの個体)のようですが。
記事を書いた人も違いを把握してないと思います。
  1. 2017/01/16(月) 03:14:39 |
  2. URL |
  3. Bou_CK #Y17400wE
  4. [ 編集 ]

ぽこぽこさん

書類といっても税関に提出するものなので、今残っているのか
正直なところわからないですね…。
外観で判断するまでしかできないですね。
  1. 2017/01/16(月) 03:16:47 |
  2. URL |
  3. Bou_CK #Y17400wE
  4. [ 編集 ]

1418gr5さん

オートスポーツの81年シーズンレビューで
「成果は投資した額にまったく見合っていない」
とまで言われていました笑
  1. 2017/01/16(月) 03:18:38 |
  2. URL |
  3. Bou_CK #Y17400wE
  4. [ 編集 ]

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歴史に残らないレーシングカー(主にF1)のマニア

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